冬山と春山の狭間

今週前半は雪が積もったかと思えば雨が降る繰り返しとなりました。

当初の天気予報通りであれば積雪は50㎝以上となり、北横岳山頂にはモンスター並みに発達した樹氷が出来ることを期待していただけに残念です。

それでも20㎝ほど積雪は増え、現在の平均積雪深は150㎝程度にまで戻ってくれました。

雨氷と内暈(3月6日撮影) Photo by Kenji Shimadate

ダケカンバの枝に雨氷が付き、キラキラと輝いて綺麗な光景を魅せてくれているのも救いです。

3月は12月から2月の厳寒期と比べると平均気温は感覚的に5℃程度高くなります。

ポカポカ陽気の春山となったかと思えば、寒さ厳しい冬山へ戻ることもあるため準備する服装や装備をどうするか悩む方も多いかと思います。

雨後の坪庭(3月6日撮影) Photo by Kenji Shimadate

基本的に暖かい日は濡れ対策重視、寒い日は防寒対策重視となりますが、安全を期すならば両方を準備するのが無難です。

冬と春の狭間となる3月から4月中旬の山岳地では、濡れ対策と防寒対策のどちらかが欠けているとビバークとなった時に低体温症に陥りやすいからです。

ロープウェイ山頂駅から北横岳山頂までの往復だけであれば、そんなに慎重になることはないと聞こえてきそうですが、道迷いや道間違い、怪我による行動不能は誰にでも起こり得ることなので、救助要請ができない、救助隊がその日のうちに来ないという事態となっても命を落とさないようにしていただきたいと思っています。

暖かくなってきたからと油断することの無いよう、くれぐれもお願いいたします。

※食事付きでの宿泊営業は原則として金、土、日曜日に限らせていただきます。

※外来者向けの営業は不定期となり、営業内容はお土産品や冷たいペットボトル飲料等の販売のみとなります。休憩利用、喫茶や軽食の提供はできません。

※山小屋休業時でも屋外トイレは使用可。アイゼンやスノーシューは必ず外してご利用ください。

※北横岳以北へはビバークとなることを想定して向かってください。携帯電話不通話エリアとなり簡単に救助要請ができません。

※国道299号線の麦草峠付近は令和7年4月17日(木)11時まで冬季閉鎖となります。

※大河原峠までの車道も冬季閉鎖中。

【山のようす 3月7日現在】

ヒュッテのある標高2400mの最近の最低気温は-16℃~-1℃、最高は-10~3℃。寒暖差が大きくなっています。

平均積雪深は150cm程度で、吹き溜まりは250cm以上となっています。

アイゼン等の滑り止めを必ずご用意ください。

雪質の変化が激しい時期です。粉雪、湿雪、圧雪、シャーベット状、シャーベットになった雪が氷化した状態等さまざまです。

湿雪となっている時はチェーンアイゼンに雪が付着しやすくなり、滑り止め効果が期待できないことがあります。アンチスノープレート付きのアイゼンをお勧めします。

急激に積雪量が増えることがあるのでご注意ください。
山の最新情報や装備については090-3140-9702へお問い合わせください。

【予約状況 3月7日現在】

宿泊は完全予約制です。
宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
所用で営業できない日もあります。

現在、3月13、17、18日は宿泊できません。

また北八ヶ岳ロープウェイ運休期間中も休業予定です。

原則として食事付きでの宿泊は金、土、日曜日に限らせていただきます。

4名以上で月曜日から木曜日に食事付きでの宿泊を希望される方はご相談ください。

宿泊者の自炊は山小屋内で行えますが、以下のことに注意してください。
・山小屋内で使用できるバーナーの燃料はカートリッジ式のガスに限定します。
・煙の出にくい調理をお願いします。(焼き魚や焼肉、トースト等は屋外調理となります)
・ニンニク臭や匂いの強い調理はご遠慮ください。(カレーライスは可)

宿泊キャンセル料金発生日は宿泊希望日の1ケ月前からとなります。
単独の方の宿泊料金は2000円増しとなります。

宿泊予約はお電話でお願いします。お聞きするのはお名前、人数、電話番号、相部屋か個室、居住する都道府県、入山口等です。

宿泊定員は夏季20名、春秋冬は15名程度となります。

個室を希望される場合は個室料金(一部屋6,000円)が別途必要となります。
個室は8畳相当(定員4名、春秋冬は定員3名)が2部屋です。

できるだけインナーシーツ(トラベルシーツ)をご持参ください。(レンタルシーツは500円でご用意いたします)
寝袋持参割引サービスはありません。

お支払いは現金のみとなります。

チェックインは13時からです。安全のため遅くとも16時までには必ず到着してください。チェックアウトは8時00分(10月末まで)となります。

夕食は通年で17時30分から、3月から4月末までの朝食は6時00分からとなります。

宿泊を希望される方は「宿泊の方へ」のページを必ずお読みください。
https://kitayoko.com/information

※小屋番が体調不良等の理由で宿泊不能となった場合は宿泊予約者にご連絡いたします。また直近の場合は規定する宿泊キャンセル料金と同額を上限に、違約金(ご迷惑料)をお支払いいたします。(詳しくはお問い合わせください)

【登山の注意点】

北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。

山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。
夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。

暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。

疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。

日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります) 

万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となることがあるので、初心者だけでの登山はお控えください。

個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。

緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

双子池キャンプ場の使用については、双子池ヒュッテに必ずお問い合わせください。
長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

【お知らせ】

2023年12月15日付けで委任されていた山岳救助隊員を退任しました。

当ヒュッテは昼食、喫茶の提供をしておりません。また不定休となっているので山小屋を利用できないことがあります。また、救助要請や非常事態の場合を除き、15時30分から翌朝8時30分までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。

北八ヶ岳ロープウェイは4月7日~25日と5月12日~16日の期間は整備点検運休となります。

【北八ヶ岳 北横岳ヒュッテ】
*要予約、予約のない日は休館となります。
*単独行の方は下記の宿泊料金の2000円増しとなります。

夏期料金(6月~9月)
1泊2食付き 11,500円
1泊夕食付き 9,500円
素泊まり 6,000円
*消費税含む

春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して1,000円増しとなります。

冬季料金(12月~3月)
夏期料金に対して2,000円増しとなります。

収容/20人

ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702