池巡り

台風18号の風で色付いた葉が吹き飛んでしまっていないか心配ですが、10月4日に北横岳から亀甲池、双子池、雨池、麦草峠、狭霧園地、五辻、ロープウェイのコースを歩いてきたので状況報告いたします。

北横岳から亀甲池までの登山道は長雨の影響で岩や木の根がとても滑りやすい状態です。亀甲池の紅葉は見頃でしたが、水位がかなり上がっているので池の縁のベストポジションで写真を撮ることが不可能となっています。

亀甲池(10月4日撮影) Photo by Kenji Shimadate

亀甲池(10月4日撮影)

私は靴と靴下を脱いで裸足で池の中へ入り込んで写真を撮りましたが、もし真似をする場合は足のケガを防止するためにサンダルを持参することをすすめます。

亀甲池から双子池間も滑りやすいところや泥濘があります。双子池も水量が多く、普段ならば歩行できる雌池の縁は水没しているため増水時用の巻き道を歩行してください。紅葉は始まっていますがナナカマドやダケカンバは近日中に、カラマツは1週間後にピークを迎えそうです。

双子池雌池(10月4日撮影) Photo by Kenji Shimadate

双子池雌池(10月4日撮影)

双子池から雨池の登り口となるカラ川橋までは林道をショートカットする区間に滑りやすいところがある以外は問題ありません。カラ川橋から雨池までは所々に泥濘があります。

雨池(10月4日撮影) Photo by Kenji Shimadate

雨池(10月4日撮影)

雨池の紅葉は見頃に近い状態でした。紅葉と言ってもダケカンバが主体の黄葉です。この池も水位が上がっているので池の縁を歩くことは困難となっています。

登山道を歩いていただければ問題ありませんが、雨池の南西側(麦草峠側出口~雨池峠側出口の間)の登山道は一部が水没しているので立ち入らない方が無難です。

雨池から麦草峠間ですが、ここも所々に泥濘があり滑りやすくなっています。特に湿った木道は要注意です。

麦草峠から白駒池へ行く予定でしたが、時間の都合と紅葉のピークを過ぎているとの情報を麦草ヒュッテで聞けたので白駒池往復を割愛して狭霧園地へと向かいました。

麦草峠から狭霧園地へと向かう登山道は今まで泥濘が多くてあまり利用されずにいましたが、昨年と今年に泥濘の酷い部分に木道が新設されたためとても歩きやすい道となりました。

半分程度は以前のままなので部分的に雨後は泥濘となってしまうところもありますが、苔のきれいなところもあるので機会があれば歩いてみてください。

狭霧園地から五辻までも登山道整備が行われたため砂利や木道が敷かれて以前よりも歩きやすくなっていますが、一部でどうしようもない泥濘がありました。
五辻からロープウェイ間は木道が多いので湿っている時はスリップに注意が必要です。

また木道の板が老朽化しているところがあるので踏み抜いてケガをされないようにしてください。

カラマツを除けば標高2000m付近の紅葉は体育の日の連休明けころまで楽しめそうですが、台風の影響のせいか例年に比べて葉数が少ないように見えます。

このルート全般で言えることですが、登山道の所々に泥濘があるのでスパッツの着用をおすすめます。

また、陽当たりの悪いところ中心に木部や岩が滑りやすくなっているので慎重な行動をとるようにしてください。滑りやすい登山道では思いのほか時間がかかってしまうことがあるので行程計画は必ず余裕を持たせるようお願いします。

前回の山小屋便りに記したことですが、今後は最低気温が0度前後となる日が当たり前のようになり、10月中旬以降はいつ雪が降ってもおかしくありません。

山岳地域と生活圏では季節感が大きく異なるのが秋山の特徴で、危険なところでもあります。防寒対策を始めとした入念な準備を整えた上で秋の北八ヶ岳をお楽しみいただきますようお願いいたします。

※台風18号の影響で強風が吹き荒れたので登山道に倒木があるかもしれません。倒木の箇所を通過する際は十分注意してください。また、台風による被害については不明で、詳細が分かるまで数日かかってしまうことを予めご承知おきください。

※10月中旬までの土日祭日は白駒池駐車場及び麦草峠駐車場付近で駐車待ちの渋滞が発生するので、駐車スペースの大きい北八ヶ岳ロープウェイからの入山計画をおすすめします。

※北横岳付近は特別保護地区に指定されているため、キノコや木の実、落ち葉に至るまで採取採集することはできません。

【山のようす 10月6日現在】

終盤を迎えていた北横岳山頂付近や七ツ池の紅葉は、台風18号に伴う暴風でほとんどが吹き飛んでしまいました。

長雨の影響で登山道が滑りやすくなっています。木部は要注意です。
ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低が3℃~8℃、最高は8℃~13℃です。

今後は最低気温が0度近くまで下がることもあるので、手袋や防寒帽等の防寒対策が必要となります。

山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。

【予約状況 10月6日現在】

10月9日は満室となりました。

宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。

11月14日~12月9日までは、ロープウェイ点検運休となるため休館いたします。

定員制と予約人数に合わせて食材を背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。

当ヒュッテは定員制です。相部屋が基本で個室ではありません。満室時の就寝スペースは一人一畳となります。

現在の食事の時間は夕食が17時30分頃~19時終了、朝食は6時~7時終了となります。

宿泊予約されている方は遅くとも16時までに到着してください。

翌日のお弁当も要予約となっています。(朝食をお弁当にすることも可能)

また宿泊にあたっては、こちらのページもお読みください。
https://kitayoko.com/information

【登山の注意点】

北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。

山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。

夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。

疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。

日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)

万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。

個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。

緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

【お知らせ】

当ヒュッテは昼食の提供をしておりません。また不定休となっているので休憩利用ができないことがあるのでご注意ください。

当ヒュッテは救助要請や非常事態の場合を除き、15時半から翌朝8時までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。

長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

【北八ヶ岳・北横岳ヒュッテ】

営業/通年(要予約、予約のない日は休館となります)

夏期料金(6月〜9月)
1泊2食付き 8000円
1泊夕食付き 6900円
素泊まり 4800円

春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して400円増しとなります。

冬季料金(12月〜3月)
夏期料金に対して800円増しとなります。

収容/30人

ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702