スノーシュー

寒波の襲来した土日月は最高気温が-15℃前後までしか上がらず最低気温も-20℃前後となる凍てつくような寒さでしたが、降雪量は意外と思えるほど少なく3日間合わせても30㎝程しか積もらなかったのです。ただ非常に軽い雪だったので、強風に吹き飛ばされた新雪の吹き溜まりは100㎝近くとなっていました。

成人の日の連休中も15cmほどしか積もらなかったので、いまだに総積雪量は平均で70㎝程しかありません。

坪庭から望む北横岳(16日撮影) Photo by Kenji Shimadate

坪庭から望む北横岳(16日撮影)

吹き溜まりは100㎝以上にはなってはいますが登山道を外れてスノーシューを楽しむには程遠い積雪しかないのです。

最近になって良く踏まれた登山道をスノーシューで登って来る方が多くなってきました。山頂付近の急傾斜の登山道の下りでは滑り落ちてしまうことがあるのでアイゼンに付け替えていただく方が無難だと思うのですが、きっと使いたくてしょうがないのでしょう。

とは言え、ロープウェイから北横岳の登山道を往復する場合の基本装備はアイゼンが望ましく、スノーシューやワカンは新雪のラッセルに備えたオプション的な装備となります。

美しき樹氷(16日撮影) Photo by Kenji Shimadate

美しき樹氷(16日撮影)

もっと雪が積もって植生を傷めないような状況になれば登山道を外れてスノーシューを楽しむことは可能となりますが、一歩間違えば道迷い遭難となるので地図読み等に熟達した方以外は登山道を外れる行為を慎んだ方が無難です。

私は新雪時のラッセルにスノーシューを使用しており、その経験から感じていることを記させていただきます。

少ない降雪の時でも吹き溜まりができてしまうことがあるのでスノーシューを装着して荷上げをすることがありますが、はっきり言って新雪の少ない場所ではスノーシューで歩く方が疲れます。

スノーシューの大きさについてですが、強度等の問題が無ければ耐荷重を無視した小さめのものを使用した方が上り下りのある登山道では取り回しが容易になります。足の長さにもよりますが、私の足は長い方ではないので全長56㎝の耐荷重を完全に無視した小さな物を愛用しています。ただ平坦部で新雪が深い時は浮力が弱く苦労しますが…。

構造的なことですが、新雪が30cmほど積もった登山道の登りでは靴のつま先からスノーシューの先端までが短いものの方が登りやすく、その逆に下りでは踵から後端までが短い方が滑りにくくなります。

そもそもスノーシューは新雪の平坦部から緩斜面までが有利で、急斜面のラッセルではワカンが適します。スノーシューとワカンの両方を持つ必要はないと思いますが歩行するルートの傾斜等をよく考えて道具を選び、道具の向き不向きを理解して使用するようにしてください。

※植生保護のために登山道以外へは立ち入らないでください。

※目印に立ててあるポール(予備のものを含む)を持ち去らないでください。

※北横岳以北の山小屋は冬季閉鎖となっています。またこの方面への入山者は少ないので登山道は不明瞭となります。

※アイゼン等の滑り止めを必ず携行してください。6本爪以上のアイゼンをおすすめします。

※アイゼンを装着したまま建物内には入らないでください。

【山のようす 1月16日現在】

ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低が-21℃~-12℃、最高は-16℃~-8℃です。

ヒュッテ付近の積雪は40~100㎝程度です。標高2000m以下は30cm程度です。

山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。

【予約状況 1月16日現在】

1月21、28日、2月4日は満室となりました。

1月23日(月)は都合により休館いたします。

宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。

定員制と予約人数に合わせて食材を背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。

当ヒュッテは定員制です。相部屋が基本で個室ではありません。満室時の就寝スペースは一人一畳となります。

現在の食事の時間は夕食が17時30分頃~19時終了、朝食は7時~8時終了です。

宿泊予約されている方は遅くとも16時までに到着してください。

お弁当はできません。

また宿泊にあたっては、こちらのページもお読みください。
https://kitayoko.com/information

【登山の注意点】

北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。

山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。

登山道の状況が変化しやすい時期です。思いのほか歩行時間がかかることがあるので行程計画は無理のないものにしてください。

三ツ岳付近や大岳~双子池間はペンキ印を頼りに歩くルートです。積雪している時は不明瞭となります。

夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。

疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。

日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)

万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。

個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。

緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

【お知らせ】

当ヒュッテは昼食の提供をしておりません。また不定休となっているので休憩利用ができないことがあるのでご注意ください。

ロープウェイの営業時間は9:00~16:00です。

国道299号線の麦草峠付近は冬季通行止めです。

当ヒュッテは救助要請や非常事態の場合を除き、15時半から翌朝8時までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。

長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

【北八ヶ岳・北横岳ヒュッテ】

営業/通年(要予約、予約のない日は休館となります)

夏期料金(6月〜9月)
1泊2食付き 8000円
1泊夕食付き 6900円
素泊まり 4800円

春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して400円増しとなります。

冬季料金(12月〜3月)
夏期料金に対して800円増しとなります。

収容/30人

ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702