残雪情報2

4月22日頃は全国的に気温が高くなりましたが、北横岳でも最高気温が12℃まで上昇したのです。

24日から25日にかけてまとまった雨も降ったことで雪解けが一気に進み、氷に閉ざされていた七ツ池も水面を見せるようになりました。

残雪量は陽当たりの悪い樹林内を中心に標高2400m付近では80㎝前後、標高2200m付近で40㎝前後、標高2000m付近で20㎝です。

雪解けの七ツ池(4月26日撮影) Photo by Kenji Shimadate

雪解けの七ツ池(4月26日撮影)

北寄りの斜面や吹き溜まりとなっていた場所は1m以上の残雪がありますが、陽当たりの良い場所では夏道がかなり出てきました。

27日現在、坪庭から北横岳山頂までの登山道の6割程度が氷雪路となっており、5月上旬には登山道の半分以上で夏道が出てくると予想されます。
(北寄り斜面の標高2100m以上では9割程度が氷雪路です)

朝陽と残雪の林下 Photo by Kenji Shimadate

朝陽と残雪の林下

夏道が出ているところが多くなってくるとアイゼンを装着するかしないか悩むことになると思います。

アイゼン自体も10本爪程度の物にするか6本爪やチェーンタイプにするかも悩むところですが、どれも一長一短で何が一番良いとは言い切れません。

10本爪程度の物は氷や残雪によく効きますが岩の出ているところでは爪の長さが災いしてとても歩き難くなります。チェーンタイプの物は氷や硬い残雪では効きますが緩んだ残雪ではあまり効果はありません。ただ岩の出ているような場所では歩行にそれほど支障が出ないという点では優れているのですが、チェーンが切れてしまう恐れがあるということを理解しておかなければなりません。

6本爪は中間的な位置付けで、爪の数が少なくて爪の長さも短いので緩んだ残雪では10本爪ほどの効き目は期待できず、岩の出ている場所では10本爪よりはマシですがやはり歩き難さを感じることになります。

アイゼンを等の滑り止めを付けずに歩けるのであればそれに越したことはありませんが、氷の道となっている所もあるので自信のある方でもアイゼン等の滑り止めは必ず携行してください。

今年のGWは例年よりも残雪量が少ないので、残雪で登山道が不明瞭となっている箇所が少なくなってはいますが急な降雪で不明瞭となることもあります。

また、残雪の踏み抜きで思いのほか体力を消耗したり、アイゼンの脱着に時間をとられてしまうこともあるので、無積雪期のコースタイムより時間がかかってしまうのが普通です。

特にロングコースを歩く予定の方は必ず行程計画に時間的な余裕を持たせるようにお願いします。

※竜源橋から天祥寺原の登山道は笹が生い茂り不明瞭となっているのでご注意ください。

※双子池ヒュッテの営業については蓼科山荘へお問い合わせください。

【山のようす 4月27日現在】

ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低が-5℃~1℃、最高は2℃~12℃です。

GW期間中に最低気温が-10℃近くまで下がることや雪が積もることもあるのでご注意ください。

残雪等を気にせずに登山できるのは6月以降とお考えください。

山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。

【予約状況 4月27日現在】

5月3日は満室となりました。

5月8日は都合により宿泊できません。

上記以外でも宿泊不可となる日があります。

宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。

定員制と予約人数に合わせて食材を買出しして背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。

宿泊を希望される方は「宿泊の方へ」のページも必ずお読みください。
https://kitayoko.com/information

【登山の注意点】

北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。

山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。

登山道の状況が変化しやすい時期です。思いのほか歩行時間がかかることがあるので行程計画は無理のないものにしてください。

夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。

疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。
最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。

日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)

万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。

個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。

緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

【お知らせ】

昼食の提供をしておりません。また不定休となっているので休憩利用ができないことがあります。

救助要請や非常事態の場合を除き、15時半から翌朝8時までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。

【北八ヶ岳・北横岳ヒュッテ】

営業/通年(要予約、予約のない日は休館となります)

夏期料金(6月〜9月)
1泊2食付き 8200円
1泊夕食付き 7000円
素泊まり 4800円

春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して400円増しとなります。

冬季料金(12月〜3月)
夏期料金に対して800円増しとなります。

収容/30人

ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702