ファミリー登山
夏休みを利用して家族で山歩きを楽しまれる方も多いかと思います。
北横岳はロープウェイ山頂駅からの往復であれば比較的楽に登れるので多くの家族連れが訪れますが、山小屋で見ているとなんて無謀な親(保護者)だろうと思えることが多々あるのです。
長野県の登山条例を無視した手ぶらやサンダル履きの家族連れは論外で、何かあった時に親は浅墓な行動を悔やみ、子はそんな親の元で育てられたことを悔やんでいただくだけですが、登山向けの耐久性の高い雨具、非常食やライト、防寒着の必要性を知らないままで、山に登る準備のできていると思い込んでいる家族の行動にも危険を感じているのです。
そもそもロープウェイのあることで簡単に標高2500mに迫る山へ登れてしまうことが間違いの始まりで、最低気温が10℃以下になることや風速10m/sの風が当たり前のように吹きつける場所に簡単に登れてしまうことが危険意識の低下を招いてしまいます。
遭難を未然に防ぐことは当然ですが、道迷いやケガ等で下山できなくなってしまったり、山小屋等に辿り着けず山中で一夜を明かさなければならない時に命を繋ぎ止められるかが最重要で、その意識の違いが遭難時の生死の明暗を分けていると思われるのです。
北横岳周辺で起きやすい子供の遭難と言えば迷子(行方不明)ですが、親と離れずに行動していれば何の問題もありません。
ただ、元気いっぱいで聞き分けの無い子供はどんどん先へ行ってしまい迷子となってしまうことがあります。
そこで提案なのですが、子供にも雨具、防寒着、ライト、行動食(飲み物含む)、非常食(飲み物含む)を背負わせてはいかがでしょう。
5㎏程度になる荷物は良い足かせになり、一晩くらいのビバークにも耐えらる可能性が高くなります。さらに心身の鍛錬にもなって一石二鳥以上の効果も期待できるのです。
それでも迷子となり、探しても見つけられない時は躊躇せず警察へ相談されるようにしてください。夕方4時以降に捜索要請が出されても救助隊を派遣できないこともあるからです。
そして子供には迷子になった時にとる行動を教えておかなければなりません。
絶対に守っていただかなければならないのは登山道上にいることです。登山道から外れていると発見は困難を極めます。
救援を待つ場合、登山道上でも風の当たらない場所を選んだり非常食等は少しずつ食べるようにさせなければなりません。
また、学校では「知らない人に話しかけれても答えてはいけない」と今どきの子供は教わっていると思うのですが、明らかに迷子と思える子供には大人が声をかけることがあり、親切な人であれば「お家の人がいるところまで連れて行ってあげる」とドラマの誘拐犯的なセリフを言って一緒に行動してくれることもあります。
この記述で誘拐されても責任は負えませんし、子供に「状況に応じた対応をしなさい」と言っても難しいとは思いますが、質問にウソや間違ったことを答えられるとどうすることもできません。登山計画書的なものを子供に持たせておくことで親との連絡が取れたり、親のいる場所を推測する手掛かりになります。山では正しく答えることが大切ということをご理解ください。
子供とともに登山計画を立て、親の能力と子供の体力に応じた登山を心掛けていただき、ファミリー登山を楽しい夏の思い出としていただきたいと思います。
~乳幼児を背負って登山される方へ~
登山道は整備の行き届いた安全な道ではありません。乳幼児を背負った親が転んだらどうなるか、木の枝が目に刺さればどうなるかといことぐらいは十分に承知していることと思いますが、山の上で何かあった時に病院へ収容されるのはどんなに早くても1時間はかかるということもご承知おきください。
※台風13号による風雨はそれほど強いものではありませんでした。
※気温が高い時は熱中症に注意してください。
※落雷の恐れがあるので退避する時間をあらかじめ行程計画に盛り込むことをすすめます。
【山のようす 8月10日現在】
ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低が8℃~13℃、最高は13℃~21℃です。
山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。
【予約状況 8月10日現在】
8月18日は満室としていましたが、若干の空きができました。
宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
定員制と予約人数に合わせて食材を買出しして背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。
宿泊を希望される方は「宿泊の方へ」のページも必ずお読みください。
https://kitayoko.com/information
【登山の注意点】
北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。
山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。
夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。
疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。
日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)
万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。
個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。
緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。
長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。
【お知らせ】
昼食の提供をしておりません。また不定休となっているので休憩利用ができないことがあります。
救助要請や非常事態の場合を除き、15時半から翌朝8時までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。
【北八ヶ岳・北横岳ヒュッテ】
営業/通年(要予約、予約のない日は休館となります)
夏期料金(6月〜9月)
1泊2食付き 8200円
1泊夕食付き 7000円
素泊まり 4800円
春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して400円増しとなります。
冬季料金(12月〜3月)
夏期料金に対して800円増しとなります。
収容/30人
ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702