年末年始情報

10年程前までの年末年始には1m近い積雪がありましたが、近年は少雪傾向で今年の積雪深も50㎝以下となっています。

気温も以前よりも暖かな傾向ではありますが、最低気温は-20℃程度まで下がることがあり、最高気温でも-15℃以下という日もあります。

風速15m/s程度の風は当たり前のように吹くので、防風と防寒対策が重要です。

夜の山小屋(12月22日撮影) Photo by Kenji Shimadate

厳寒の雪山で山小屋に到着できない時や下山できなかった時、自身の身を守るのは持っている装備だけとなります。思いのほか暖かな日となり、用意した装備が不要となることがあるかもしれませんが、その時は「使わずに済んで良かった」とお考えください。

現在の積雪量の場合、樹林内の登山道は夏道通りにしか歩けないので道迷いを起こしにくいと思いますが、三ッ岳や大岳付近の岩に付けられたペンキ印を頼りに歩く登山道では道迷いをする可能性があります。

明けゆく樹氷林と八ヶ岳連峰(12月23日撮影) Photo by Kenji Shimadate

踏み跡を辿ったら間違ったルートだったということが多々あるのでご注意ください。

現在、坪庭周遊路のルートを示すためのポールが立っていません。今はまだロープ等が見えてはいますが、大雪が降ればルートは不明瞭となります。

目印のポールを立てていないことを不親切と感じるかもしれませんが、親切な方が付けた樹林内の赤テープ等の目印も雪が付着すれば見付けられないものです。

そもそも雪山登山を行うレベルの方は地図読みができて当然で、進むことが困難であれば無理をせずに撤退する等の判断ができるはずです。

北横岳は雪山登山の入門コースと紹介されることが多々ありますが、誰もが安全に楽しめる山という訳ではないので、初心者だけでの登山は控えていただければと思います。

今年の八ヶ岳で発生した遭難事故件数は過去最多を更新しました。

北横岳一帯でも山岳救助隊の出動する遭難事故が何件も発生し、残念なことに発病による死亡事故もありました。

先日には行動不能となった登山者を、ロープウェイの職員が駅舎へ収容するという事例もあったようです。

厳寒の山での遭難は命に係わってきます。遭難事故を起こさないよう慎重な判断と行動を心掛けていただき、年末年始の山をお楽しみいただければと思います。

2024年最後の山小屋便りとなります。

本年もご愛顧いただきまして誠にありがとうございました。

新年も何卒よろしくお願いいたします。

※食事付きでの宿泊営業は原則として金、土、日曜日に限らせていただきます。

※外来者向けの営業は不定期となり、営業内容はお土産品や冷たいペットボトル飲料等の販売のみとなります。休憩利用、喫茶や軽食の提供はできません。

※山小屋休業時でも屋外トイレは使用可。アイゼンやスノーシューは必ず外してご利用ください。

※北横岳北峰で亀甲池へ向かう方が大岳方面へ向かってしまう道間違いが多発しています。大岳から双子池間は大岩が重なる段差の高い道が標高差300mも続く難路で、雪が積もるとさらに難易度が上がります。北峰山頂では進行方向の確認を徹底してください。

※国道299号線の麦草峠付近は令和7年4月17日(木)11時まで冬季閉鎖となります。

※大河原峠までの車道も冬季閉鎖中。

【山のようす 12月25日現在】

ヒュッテのある標高2400mの今後の気温は最低が-15℃前後、最高は-10℃前後となっています。

平均積雪深は30~40cm程度で、吹き溜まりは70cm以上となっています。

アイゼン等の滑り止めを必ずご用意ください。

急激に積雪量が増えることがあるのでご注意ください。
山の最新情報や装備については090-3140-9702へお問い合わせください。

【予約状況 12月25日現在】

宿泊は完全予約制です。

宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
所用で営業できない日もあります。

現在満室となっている日は12月29日、31日です。

年始は比較的空いています。

原則として食事付きでの宿泊は金、土、日曜日に限らせていただきます。年始の元日と2日は食事付きでの宿泊が可能です。

4名以上で月曜日から木曜日に食事付きでの宿泊を希望される方はご相談ください。

宿泊者の自炊は山小屋内で行えますが、以下のことに注意してください。
・山小屋内で使用できるバーナーの燃料はカートリッジ式のガスに限定します。
・煙の出にくい調理をお願いします。(焼き魚や焼肉、トースト等は屋外調理となります)
・ニンニク臭や匂いの強い調理はご遠慮ください。(カレーライスは可)

宿泊キャンセル料金発生日は宿泊希望日の1ケ月前からとなります。
単独の方の宿泊料金は2000円増しとなります。

宿泊予約はお電話でお願いします。お聞きするのはお名前、人数、電話番号、相部屋か個室、居住する都道府県、入山口等です。

宿泊定員は夏季20名、春秋冬は15名程度となります。

個室を希望される場合は個室料金(一部屋6,000円)が別途必要となります。
個室は8畳相当(定員4名、春秋冬は定員3名)が2部屋です。

できるだけインナーシーツ(トラベルシーツ)をご持参ください。(レンタルシーツは500円でご用意いたします)
寝袋持参割引サービスはありません。

お支払いは現金のみとなります。

チェックインは13時からです。安全のため遅くとも16時までには必ず到着してください。チェックアウトは8時00分(10月末まで)となります。

夕食は通年で17時30分から、朝食時間は7時00分からとなります。(1月末まで)

宿泊を希望される方は「宿泊の方へ」のページを必ずお読みください。
https://kitayoko.com/information

※小屋番が体調不良等の理由で宿泊不能となった場合は宿泊予約者にご連絡いたします。また直近の場合は規定する宿泊キャンセル料金と同額を上限に、違約金(ご迷惑料)をお支払いいたします。(詳しくはお問い合わせください)

【登山の注意点】

北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。

山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。
夕方以降に大怪我等をされても救助活動は翌朝となります。

暗くなってからの行動は昼間よりも危険となるので夕方以降は各自の能力範囲内で行動してください。

疲労や道標の見落とし等により行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。

最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。

日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります) 

万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となることがあるので、初心者だけでの登山はお控えください。

個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。

緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

双子池キャンプ場の使用については、双子池ヒュッテに必ずお問い合わせください。

長野県登山条例で登山計画書の提出が義務化されています。

【お知らせ】

2023年12月15日付けで委任されていた山岳救助隊員を退任しました。

当ヒュッテは昼食、喫茶の提供をしておりません。また不定休となっているので山小屋を利用できないことがあります。

救助要請や非常事態の場合を除き、15時30分から翌朝8時30分までは宿泊者以外の立ち入りをお断りしています。

【北八ヶ岳 北横岳ヒュッテ】
*要予約、予約のない日は休館となります。
*単独行の方は下記の宿泊料金の2000円増しとなります。

夏期料金(6月~9月)
1泊2食付き 11,500円
1泊夕食付き 9,500円
素泊まり 6,000円
*消費税含む

春季・秋季料金(4月、5月、10月、11月)
夏期料金に対して1,000円増しとなります。

冬季料金(12月~3月)
夏期料金に対して2,000円増しとなります。

収容/20人

ご予約・お問い合わせ
〒391-0301
長野県茅野市北山4035-2 石臼台A-8
島立健二
予約 090-7710-2889
現地 090-3140-9702